『慶事』と『弔事』とは？意味やマナーを正しく理解しよう

慶事と弔事は、全く異なる行事や儀式を意味します。
使う場面も異なるため、注意して言葉を選ぶ必要があります。
しかし、言葉が似ている慶事と弔事の意味がわからない方もいるでしょう。
この記事では慶事と弔事の意味や種類、マナーを解説します。
それぞれに合った贈答用ギフトもご紹介するので最後までご覧ください。

『慶事』『弔事』の意味とは？

「慶事」「弔事」という言葉は人生の様々なシーンで使われます。
正しい言葉の意味を理解し、場面に合ったマナーや贈り物を用意できると良いでしょう。

慶事とは

慶事とは、喜ばしいお祝い事の儀式や行事のことです。
出産や結婚、長寿など人生の節目をお祝いする際に使われます。
「よろこぶ」や「祝う」といった意味の「慶」に「事」がつながりできた言葉が、「お祝い事」を意味する慶事です。

弔事とは

弔事とは、葬儀や法事など、お悔やみごとを意味します。
弔事の「弔」は「とむらう」を意味し、故人をしのぶ際に使われるため、お祝い事の慶事とは全く反対の意味です。

慶事の種類

慶事の種類は、「成長」「長寿」「ビジネス」の3つがあります。下記で紹介する節目以外でも喜ばしい出来事は慶事にあたり、人生の節目をお祝いする大切な習慣といえます。

成長における慶事

お宮参り、お食い初め、初節句、七五三、入園祝い、入学祝い、卒業祝い、進学祝い、成人祝い、就職祝い、結婚祝い、出産祝い、などがあります。

長寿における慶事

還暦（かんれき）60歳、古希（こき）70歳、喜寿（きじゅ）77歳、傘寿（さんじゅ）80歳）、米寿（べいじゅ）88歳、卒寿（そつじゅ）90歳、白寿（はくじゅ）99歳、百寿（ももじゅ）100歳などがあります。

ビジネスにおける慶事

転勤、海外への赴任、昇進、栄転、開店や開業祝い、定年退職、受賞祝い、発表会、個展、展覧会、会社の創業記念日、落成式、勲章、褒賞などがあります。

弔事の種類

弔事は故人を弔う儀式のことです。葬儀の通夜、告別式や初七日、四十九日法要までが含まれます。

慶事と弔事はマナーにも注意しよう

慶事と弔事それぞれマナーがあるため、しっかり理解しましょう。

服装に関するマナー

慶事と弔事それぞれの服装に関するマナーは下記をご確認ください。

慶事

女性の場合、お祝い事にふさわしい華やかな服装やアクセサリーが適しています。
慶弔のどちらともブラックスーツで使い回すのは好ましくありません。

男性の場合、略礼服のブラックスーツに明るい色のネクタイ、ポケットチーフ、黒の革靴がふさわしい服装です。黒いビジネススーツは慶弔などのフォーマルシーンには不向きのため注意しましょう。

弔事

女性の場合、弔事では落ち着いた服装が適しています。
ワンピースやスーツ、インナー、靴、ストッキングはすべて黒でそろえます。
ただし、ストッキングは法事や通夜などで肌色でも問題ないとされます。
靴は光沢がなく、金具や飾りがついていないプレーンパンプスを選びましょう。

男性の場合、弔事では略礼服のブラックスーツ、黒の革靴とネクタイが基本です。
また、急に葬式に参列しなければいけなくなった際に、喪服をビジネススーツで代用する方もいますが、慶事と同様にビジネススーツを着ていくのはふさわしくありません。
なぜならビジネススーツは、光沢があったり漆黒でなかったりするものもあるためです。
亡くなった人へ弔いをするためにも喪服で参列しましょう。

「のし」「水引」に関するマナー

のしと水引も慶事と弔事で使い方が異なります。
マナーに沿って正しく使用しましょう。

慶事

お祝い事である慶事には、のしを使用します。
のしは長寿を表すアワビがもとになっている飾りで、縁起物として贈答品を送る際に添えます。
現在は、のしが紙に印刷された「のし紙」を使用する場合が一般的です。

弔事

弔事ではのしはつけずに、水引をかけた紙を使用するのがマナーです。
この紙は「掛け紙」と呼ばれ、告別式や葬儀などで亡くなった人に供えるものに必ずかけます。

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まとめ

慶事は人生の節目を祝う際に使用し、弔事は人が亡くなった際のお悔やみを意味します。
全く異なる場面で使用する言葉のため、失礼にならない服装を準備しましょう。
また、のしや水引もシーンに合わせて使い分け、マナー違反にならないように贈答品を送ることが大切です。