昔ながらの「延ばし」と「熟成」を繰り返し、手間ひまかけてコシの強い麺に仕上げるのが、小野製麺の流儀。初めは円状の生地を徐々に延ばしていき、帯状、鉛筆状、紐状へ。
さらに、撚りを加えることで弾力を高めていきます。熟成させて「はた」と呼ばれる道具に掛けた麺に箸入れしてほぐした後、翌日まで乾燥し、水分が13%以下になったところで19cmの長さに裁断します。機械化した工程もありますが、食感を左右する重要な工程は手作業にこだわっています。
そうめんの製造方法とは?手延べ製法そうめんの製造工程をご紹介
手間ひまを惜しまず、丹念に製造されたそうめんはコシが強く旨みのあるそうめんに仕上がります。「延ばし」と「熟成」を繰り返す、手延べ製法で作られる半田めんは、通常のそうめんよりも麺が太く強いコシのあるそうめんです。小野製麺の流儀である、伝統の手延べ製法で作られる半田めんの魅力と製造工程をご紹介します。
小野製麺「半田めん」の魅力とは?
手延べ製法で作られる半田めんは、麺線が太くコシが強いのが特徴です。そうめんを食べたときのもっちりとした食感、喉ごし、旨みのバランスが良く、一呼吸遅れてやってくる麦の香りが口の中に広がります。通常のそうめんより少し麺が太い半田めんは、温かいお出汁に入れても伸びにくく旨みが逃げません。冷やしても温めても、おいしく召し上がっていただけます。
半田めんは小野製麺伝統の手延べ製法のもと、12段階の製造工程を経て1本ずつ丹念に作りあげられます。手延べ製法とは小麦粉と水と塩で練り上げた生地に「より」を作りながら引き伸ばし、熟成させる工程を繰り返してそうめんを製造する方法です。機械に任せる工程もありますが、そうめんの食感を左右する重要な工程は手作業で行います。品質にもこだわり、人の手と目、金属探知機で厳しくチェックして合格したそうめんだけをお客様にお届けしています。
半田めんの製造工程について
品質の安定したそうめんを作るためには、年間を通して室温と湿度が一定に保たれた衛生的な工場で製造することが大切です。手延べ製法で作られるそうめんの製造方法と、12段階の製造工程をご紹介します。
- PROCESS 01
- PROCESS 02
- PROCESS 03
- PROCESS 04
- PROCESS 05
- PROCESS 06
- PROCESS 07
- PROCESS 08
- PROCESS 09
- PROCESS 10
- PROCESS 11
- PROCESS 12
- 01
原料練り込み
- 02
展延
- 03
いたぎ
- 04
2枚合わせ
- 05
荒ぎ・小より
- 06
掛け巻き
- 07
小引き
- 08
門干し・箸入れ
- 09
乾燥
- 10
裁断
- 11
選別・結束
- 12
保管
- そうめん作りは早朝3時からスタートします。小麦粉と塩水を混ぜ合わせ、30分間じっくりと原料を練り込み生地を作っていきます。
- 練り込んだ生地を麺圧機に入れ、回転させながら麺に圧力をかけ、円状の生地に仕上げます。
- 円状の生地を幅約12cm、厚さ約7cmの帯麺にし、桶の中に巻き入れて熟成させます。
熟成後は3本の麺帯を合わせて1本の生地にします。 - 熟成後に再び麺帯を数本合わせて1本の生地にします。この工程を繰り返し、弾力のある麺帯にしていきます。
- 熟成後、麺帯を針の穴に通すように延ばして細くし、鉛筆の太さになるまで工程を繰り返します。次第に麺は艶色を帯びて滑らかになり、撚りを加えることでコシのある麺に変化。機械で作られる麺にはない手延べ独特のコシが生まれます。このプロセスで麺の表面にひまわり油を塗っていきます。
- 麺帯をねじりながら撚りをかけ、2本の管に八の字を描くようにあやかけして延ばしていきます。掛け巻きした麺を5時間寝かして熟成させます。
- 掛け巻きした麺を50cmほど延ばし、さらに2〜3時間熟成させます。
- 熟成後、麺を2mほど引き伸ばし「はた」と呼ばれる道具につけていきます。
はたにつけられた麺に箸を入れ、均等にさばいてくっついた麺をほぐしていきます。 - 麺を乾燥室に移動させて、2時間ほど自然な空気を取り入れながら乾燥させます。この工程では麺の表面と中心部の水分差が大きくならないよう、慎重に温度・湿度を調整することが大切です。翌朝まで麺を寝かせ、翌日の朝から6時間ほどかけてさらに乾燥させます。
- 麺の水分が13%以下になるまで乾燥させ、長さ19cmのそうめんに裁断していきます。
- 麺のツヤ・太さ・割れ・水分・茹で上がったときの味を、人の目と手で厳しくチェックしていきます。ゆで・水分・金属探知機で各検査を行った後、合格したそうめんのみを結束・箱詰し、商品として届けられます。
- 保管庫で麺を寝かせ、その後商品がお客様の元に届けられます。
自宅でのそうめんの保存方法
そうめんが自宅に届いたら、湿気がなく直射日光の当たらない冷暗所で保管してください。茹でる前のそうめんは水分を吸収しやすいため、水分を避けて保存することが大切です。また乾燥した状態のそうめんはにおいがつきやすいため、香りの強いものと同じ場所で保管しないよう注意しましょう。茹でた後のそうめんや、開封したそうめんの正しい保存方法については、以下の記事をご参考にしてください。
まとめ
半田めんの製造工程をご紹介しました。手間と時間を惜しまず、いくつもの製造工程を経て仕上げられたそうめんは、コシ・喉ごし・旨みのバランスの良いおいしいそうめんになります。徳島県で300年余続く、伝統的な手延べ製法で作られたそうめんをぜひ味わってみてください。
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